入浴剤を使用すると浄化槽に悪影響?お風呂で気を付けるポイントを解説

nyuuyokuzai浄化槽

気温が下がってくると、夜の入浴が大きな楽しみになってきます。入浴が好きな人だと、好みの入浴剤を入れて一日の疲れを取りたいと考えている方も多いのではないでしょうか?

そこで本記事では、入浴剤と使用すると浄化槽に悪いのかを中心に、お風呂と浄化槽の関係について解説していきます。入浴が好きな方、入浴剤をよく使う方は参考にしてみてください。

浄化槽に入浴剤を使ってはだめ?

結論から言うと、浄化槽に入浴剤を使っても概ね問題ありません

ただし、入浴剤の使用量は記載の量までにしておいてください。
その理由は、成分的に問題がなくても、過度な量になると微生物への影響が出てくる可能性があるからです。

寒さが厳しくなってくると、入浴剤を多めに入れて疲れを取りたくなるかもしれません。しかし、浄化槽内の微生物が育たないと、汚泥の処理ができずに放流される水の水質が悪くなったり浄化槽内のトラブルの原因になります。

入浴剤は、適量を守って入浴を楽しみましょう。

浄化槽に使ってはいけない入浴剤とは?

上記では入浴剤の使用は概ね問題ないと記載しましたが、入浴剤に入っている成分によっては、使用を控えた方が良い物があります。それは、硫黄成分の入った入浴剤です。

硫黄成分は浄化槽内の微生物を死滅させてしまう危険性があり、多くの浄化槽メーカーや浄化槽管理士が浄化槽への流入を控えるべきだと考えています。微生物が死滅してしまうと、浄化槽が正しく機能しなくなり、放流水の水質低下や水位上昇の原因になるかもしれません。

環境を守るためにも、ご自身の浄化槽を安全に使用するためにも、硫黄成分の入った入浴剤の使用は控えましょう。

また、硫黄成分は浴槽にも良くありません。白系の浴槽に硫黄成分の入った入浴剤を使用すると、浴槽が黄色っぽく変色してしまうからです。

浴槽の変色を防ぎたい方は、以下の成分が入った入浴剤も控えた方が良いでしょう。
・炭酸系
・アルカリ系
・白濁系

入浴剤を使う際には、上記の成分が入っていないものを適量使うことをおすすめします。

お風呂と浄化槽の関係

お風呂は多くの方が毎日楽しむもの。そんなお風呂ですが、使い方によっては浄化槽に悪い影響を与えてしまう可能性があります。

浄化槽に悪い影響を与えるものとしては、以下の項目が該当します。

・塩素系の洗剤を大量に使用する
・浴槽の排水と洗濯やその他の排水を同時に行う

それぞれの理由について、次項で解説していきましょう。

塩素系の洗剤を大量に使用する

塩素系の洗剤を大量に使用すると、浄化槽内の微生物が死んでしまう可能性があります。微生物が死んでしまうと、汚水の処理が不十分になってしまい、放流水の水質悪化や悪臭の原因になってしまうでしょう。

塩素系の洗剤は、カビ取り用に多く見受けられます。現在使用している洗剤に塩素成分である「次亜塩素酸ナトリウム」が含まれていないか、一度確認してみてください。

お風呂用のハイターはキッチンハイターに比べて塩素濃度が低めになっています。そのため、適量であれば使用に問題はないでしょう。使用後は多めの水で流して浄化槽内の塩素濃度を低くしてください。

浴槽の排水と洗濯やその他の排水を同時に行う

浴槽の排水と洗濯やその他の排水を同時に行うと、瞬間的に流入量が多くなり過ぎて水質が悪化してしまう可能性があります

浄化槽内は汚水が流入すると、嫌気ろ床槽及び沈殿分離槽に最初に流れ込みます。その後、次の嫌気ろ床槽を経て、空気を循環しているばっ気槽で汚水を処理してから放流する仕組みです。

瞬間的に流入が多くなり過ぎると、本来であれば時間をかけて嫌気ろ床やばっ気槽を通過する汚水が次々に先の層へと送られてしまい、十分な処理ができずに放流されてしまいます

浄化槽に負荷をかけないためにも、お風呂や洗濯の排水は個別に行うようにしましょう。

適切な入浴剤を選んでお風呂を楽しみましょう

入浴剤は、適量であれば問題なく使用することができます。一日の疲れを取るためにも、お好みの入浴剤を使用してみてください。

入浴剤を選ぶ際には、微生物を守るためにも硫黄成分が入った入浴剤は避けましょう。

お風呂でのその他の注意事項としては、塩素系の洗剤を使用しないことと、お風呂とその他の排水を同時に行わないことが重要です。

瞬間的に大量の排水が流入すると、汚水が短時間で次の槽に流れ込んでしまうので、水質悪化と臭いの原因になるからです。

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