COLUMN

コラム

浄化槽に欠かせないブロワーとは?役割と故障のサインを解説

浄化槽に欠かせないブロワーとは?役割と故障のサインを解説

浄化槽を正しく使用していくために欠かせないのが、「ブロワー」と呼ばれる装置です。そんなブロワーですが、実際にどんな役割を果たしているのかは分かりにくいですよね。

この記事では、そんなブロワーの役割と故障のサインについて解説していきます。最近ブロワーの調子が良くないかもと心配な方は、ぜひとも参考にしてみてください。

ブロワーの役割とは?

ブロワーは、浄化槽内に酸素を供給するための装置です。その主な役割は以下の通りになります。

  • 浄化槽の中の微生物へ酸素を送る
  • 浄化槽内の汚水を循環、移送する

それぞれの役割について、詳しく解説していきましょう。

浄化槽の中の微生物へ酸素を送る

浄化槽は、槽内にいる微生物(嫌気性と好気性に分かれます)に汚水を処理させることで水を浄化していきます。その(好気性)微生物が生きていくためには、絶えず浄化槽の水中に酸素を送り続けなければいけません。

イメージとしては、魚を飼育している水槽の中に空気を送っているエアーポンプのようなものです。

浄化槽内の汚水を循環、移送する

浄化槽内には、「担体」や「接触材」と呼ばれる微生物の住処があります。

この担体や接触材に汚水を通すことで、微生物が汚水を処理してくれています。この際の汚水の水流を作っているのが、ブロワーから散気管へと送られている空気です。

この担体や接触材にいる微生物は、時間が経つにつれてどんどん成長していきます。しかし、成長し過ぎると逆に汚水の分解ができにくくなってしまうという特徴を持っています。

この微生物の成長を制御するために、逆洗という微生物をはく離させる作業が定期的に必要です。この逆洗時にも、ブロワーから送られる空気が使われます。

また、汚水の処理後に発生する汚泥を貯留している槽へ移送する際にも、ブロワーの空気が欠かせません。

適切なブロワーの選び方

ブロワーの選び方は、基本的には現在使用しているブロワーと同じ風量の物を選ぶことをおすすめします。

メーカー名+〇〇+40

この青字の数字の部分がブロワーの風量に当たります。既存のブロワーと新しいブロワーのメーカーが異なっていても、この風量が同じであれば問題ありません。(一部、互換の利かない特殊な性質のブロワーがあります

上記で例えると、40というのは1分間に送り出される空気量が40リットルであることを意味しています。ブロワー本体には、「40L/min」と表記されています。

既存のブロワーが2つ口の場合には注意が必要です。メーカーによっては、「散気」と「逆洗」が左右逆になってしまう可能性があるからです。

2つ口の場合には、ブロワーの風量だけでなく、この散気と逆洗の位置を合わせないと使用ができないことを覚えておいてください。

ブロワーの不具合のサイン

ブロワーの調子が悪くなってくると、以下のような現象が起きてきます。

  • 浄化槽からの臭いが気になる
  • ブロワーから異音がする
  • ブロワーが熱を持っている

それぞれの減現象について詳しく解説していきましょう。

浄化槽からの臭いが気になる

浄化槽からの臭いが気になる時には、以下の理由が考えられます。

  • 散気管や配管が目詰まりを起こしている
  • ブロワーの劣化による風量不足

上記の例は、浄化槽内の話なので保守点検の時でないと判断しにくいかと思います。散気管や排管の目詰まりを起こしている場合は、保守点検時に担当者が洗浄をしてくれるでしょう。

ブロワーの劣化による風量不足は寿命と考えた方が無難です。劣化したブロワーをそのまま使用し続けると、浄化槽内の水質悪化だけでなく、臭いが強くなってきてしまいます。担当者に指摘された場合は、早めの交換をおすすめします。

ブロワーから異音がする

ブロワーはモーターからの振動音がする装置ですが、その振動音が大きくなるのも不具合のサインの一つです。振動音が大きくなると、夜間に音が気になって眠れなくなるという可能性もあります。

ブロワーが壁やその他の物に干渉して音が出ている可能性もあるので、ブロワーの音が大きくなったと感じたら、一度ブロワー周辺をよく観察してみてください。

ブロワーが熱を持っている

ブロワーが熱を持っている場合は、以下のような原因が考えられます。

  • フィルターが詰まっている
  • 吸入口が詰まっている
  • 接続ホースの折れ曲がりか潰れ
  • ブロワーに箱や袋を被せている

まずは、ブロワーの外観を確認してみてください。ブロワーに箱や袋を被せている場合は、それを取り外すと通気が良くなって発熱が直ることがあります。

フィルターや吸入口は、上に付いている蓋を外さないと確認ができません。ご自身での清掃が不安な方は、浄化槽の保守点検の担当者に依頼をしてみましょう。

同様に、接続ホースの折れ曲がりや潰れは新しい接続ホースへの交換が必要になるので、目視で異常が確認できたら浄化槽の保守点検の担当者に交換を依頼してみてください。

ブロワーの機種によっては、下の画像のように注意書きがあるタイプもあります。

oppo_0

チクセイ21ではブロワーの交換を承っています

桜川市にある株式会社チクセイ21では、お客様に最適なブロワーの提案をさせていただいております。

上記のような症状が起きて既存のブロワーの調子が悪いと感じたら、ぜひとも当社へお問い合わせください。浄化槽の規模や機種によってそれぞれ適しているブロワーをご提示させていただきます。